セガとスポーツ・インタラクティブは、重大な開発上の課題を受けて『Football Manager 25』の全プラットフォームでの発売を中止すると発表しました。2004年のシリーズ開始以来、初めて完全な空白年を迎えることになります。
英国拠点の開発元であるスポーツ・インタラクティブは以前、FM25を「このシリーズにとって一世代ぶりの最も大きな技術的・視覚的飛躍」と表現していました。しかしUnityゲームエンジンへの移行が困難を極め、特にプレイヤー体験とインターフェース要素に関して問題が発生しました。
この発表はセガサミーホールディングスの最新財務報告と同時に行われ、プロジェクトに関連する減損損失が計上されました。スポーツ・インタラクティブは開発者ブログで、親会社のセガと「徹底的な内部議論と慎重な検討」を経てこの決定に至ったと説明しています。IGNの確認によると、この発表による人員削減は行われません。
開発元は『Football Manager 24』の季節アップデートもリリースしないことを確認し、「次作開発から重要なリソースを分散させることになる」ためと説明しました。現在、Game Passなどのサブスクリプション・プラットフォームにおけるFM24の提供期間延長について協議中です。
FM25は中止前に2度の延期を経験しており、直近の延期では2025年3月発売予定となっていました。現在は開発リソースを完全に『Football Manager 26』に移行し、シリーズ伝統の11月発売時期を目標としています。
「FM25を予約してくださった熱心なコミュニティの皆様に、心からの感謝と謝罪を表明します」とスポーツ・インタラクティブは述べました。同社は現在全ての予約返金を処理中です。
「このニュースが多くの方々を失望させること、特にこれまでの延期とゲームプレイ公開への期待を考慮すると尚更、承知しています。規制上の制約により、この決定を早期に伝えられなかったことをお詫びします」と声明は続いています。
「私たちは依然として、没入型ゲームプレイ体験を通じて卓越した価値を提供することを約束します。FM25はこのシリーズに新たな技術的基準を確立するという野心の表れでした」
「数多く文書化された課題と無数の予期せぬ障害を乗り越えたにも関わらず、チームの並外れた努力にもかかわらず、特定の要素が私たちの基準に達しませんでした。延期はこれらの溝を埋めるためのものでしたが、最近の評価で期待に応えられないことが判明しました」
「多くのコンポーネントが目標を達成した一方で、コアなプレイヤー体験要素が要求を満たしていませんでした。プレイテストでは新しい方向性の可能性は確認できましたが、完成度が十分でないことも明らかになりました」
「現状のFM25をリリースすることは受け入れられません。3月以降に延期することも、サッカーのシーズンカレンダー上現実的ではありませんでした」
「中止により、私たちの厳格な基準を満たす『Football Manager 26』の開発に完全に集中できます。開発の進捗状況は可能な限り共有します」
「Football Managerの未来を形作るために尽力する中で、皆様のご理解と忠誠心に感謝します」
