ニュース レア社『Everwild』開発中止 マイクロソフトXboxの人員削減の波受け

レア社『Everwild』開発中止 マイクロソフトXboxの人員削減の波受け

著者 : Charlotte Sep 16,2025

Everwild Cancellation Marks Continued Microsoft Gaming Restructuring

マイクロソフトは本日、Xbox部門を中心とした大規模なリストラの一環として、レア社が長年開発を続けてきた『Everwild』の打ち切りを決定したと報じられています。IGNが入手したXbox責任者フィル・スペンサーの内部メモによると、9,000人以上のマイクロソフト従業員が影響を受ける可能性があり、キャンディクラッシュスタジオのKingやベセスダ社でも大幅な人員削減が行われる見込みです。

成長のための戦略的リストラ

スペンサーのメモでは具体的なプロジェクトの中止には触れられていないものの、VGCが最初に報じた『Everwild』の開発中止についてIGNの情報筋が確認しました。Xbox責任者はこの人員削減について、戦略的成長分野への集中と業務効率化のために必要な措置だと説明しています。

「ゲーム事業がプレイヤー数・タイトル数・プレイ時間の全てで過去最高のエンゲージメントを記録している中での苦渋の決断です」とスペンサーは記しています。「これらの難しい決定は、会社の期待に応えつつ長期的な持続可能性を確保するために、最も有望な機会に優先集中するためのものです」

影響を受ける従業員への支援

会社は解雇手当・健康保険の継続・マイクロソフトゲーミング部門内での優先採用を含む転職支援プログラムを整備。スペンサーは今回の措置が従業員のパフォーマンスではなく事業優先順位に基づくものであることを強調しました:

「この決定は影響を受ける方々の才能や創造性、献身的な努力を否定するものではありません。私たちの成長軌道は、彼らが長年築き上げた卓越した仕事の直接的な結果です」とメモには記されています。

レア社『Everwild』の運命

『Everwild』の中止は、2019年の発表以来続いていた開発の不確実性に終止符を打つ形となりました。クリエイティブディレクターのサイモン・ウッドロフは2020年に退任し、『Sea of Thieves』や『バンジョーとカズーイの大冒険』で知られるレア社のベテラン、グレッグ・メイルズが後任を務めていました。

スペンサーは2024年2月のレア社視察の際にも『Everwild』に対する期待を表明していましたが、同プロジェクトは複数のリブートを経ていたと報じられています。初期コンセプトでは、"自然と魔法が共存する世界"を舞台にした神ゲー要素を含む三人称視点アドベンチャーが構想されていました。

これはマイクロソフトが2023年にアクティビジョン・ブリザードを買収して以来4回目となる大規模なゲーム部門再編です。以前のリストラではアーケイン・オースティンやタンゴゲームワークスの閉鎖が含まれており、今回の発表前に8,500人以上の人員削減が実施されていました。

スペンサーは以前IGNに対し、創造的野心とビジネス現実の難しいバランスについて語っています:「持続可能な事業を運営するには、決して好ましくないが誰かが下さなければならない困難な決断が必要です」

この再編は、次世代Xboxハードウェアの準備とgamescomでの積極展開と並行して行われており、人員削減にもかかわらずコアとなるゲーム事業への投資継続を明確に示しています。